コブラのポーズで腰を痛めないコツは?身体の優しいやり方を伝授
コブラのポーズの効果
コブラのポーズは身体の前面(胸やお腹)をストレッチします。肋骨などで覆われている胸郭には肺があり、このポーズで肋骨や横隔膜がストレッチされることによって、呼吸が自然と深まります。そして交感神経が刺激されて、元気が出てくるといわれています。
同時に後屈をすることになるので、脊柱起立筋群を鍛えることになります。
コブラのポーズで腰を痛めやすい理由
後屈をしようと反るときによく起こるのは、一番動きやすいみぞおち辺りの腰の部分(胸椎12番と腰椎1番の間)だけで動いて負担をかけること。さらに後屈の状態をキープしようと腰の筋肉を固め、腰に余計な緊張を強いることがあります。
腰椎は一つひとつのサイズが大きく、伸展運動が非常に得意です。ただ、無意識に反ろうとすると、腰から動いて腰にばかり負担をかけ、それが痛みの原因になります。
コブラのポーズのよくある間違い
よく「胸を開きましょう」と誘導されることがありますが、そのときに肩や背中などに余計な力を入れてしまいがちです。「胸を開く」という言葉が示唆する動作が曖昧で、人によっては「胸を開く」のに必要な動作以外のところに力を入れてしまう可能性があるからです。
胸椎は構造上、ほぼ伸展できません。つまり反れないのです。でも「胸を開く」と言われると、無意識に胸椎を反らせようとすることがあります。実際にはできないことをムリにしようとして、必要ではないところに余計な力が入ります。
より効果的なコブラのポーズのやり方
胸を開くというより、頭の丸みが上に向かって弧を描くように動くに従って、首から順番に脊椎がついていくと意識すると効果的です。
- まずうつ伏せの状態で、背骨は首から尾骨までつながってウェーブになって動くことを思い出します。ウェーブの先端は首ではなく、頭です。頭の丸みが弧を描くように動き出せば、その延長線上に背骨が順番についていきます。
- 手の位置は「胸の横」と決めていると動き出す前から腕に力が入り、首の後ろから背中側の筋肉にも力が入っています。そこで位置は気にせず、力が入らない場所を探して、そっとついておきましょう。
- 頭と足先の位置や自分の身体の大きさ、立体感などを意識してみます。
- 実際に動きだす前に、動く方向をイメージしてみましょう。頭も足先も身体から離れていく、広がっていくイメージです。
- 頭の丸みから動いて、それに背骨が順番について動いてみましょう。結果として、腕も脚もバランスが取りやすい位置にくるはずです。