ヨガのクラスにおける誘導の仕方の新提案
ヨガの誘導の言葉が体の部分を頑張らせることがある
前の投稿で、ダウンドッグから片足を後ろに上げ、その足を床に着いている手の方に持っていくときに足がつりやすいのは、動かそうとする片足にばかり気を取られているからだと紹介しました。
このように体の部分に集中することによって、足をつるといった問題が起こるケースはダウンドッグに限らず、様々なポーズであり得ます。
なぜなら一般的に耳にするヨガの誘導の中には、体の特定の部分を「正しい」位置にするポジショニングの説明に終始して、特定の部分を含めた体全体で動くという大前提が省略されているからです。
テーブルポジションのアライメントに重要なこと
例えばテーブルポジションで、「肩の下に手首、骨盤の下に膝を置く」とよく言われますね。
これはテーブルポジションになったときに、そこに置いていれば安定するという手首や膝の位置を伝えるものです。
しかし残念なことに、立て膝から両手を床に着いて、肩の下に手首を置く、あるいは骨盤の下に膝を置くといった動作の間に、腕や足以外の部分がどのように動いているのかまではほとんど考えられていないことでしょう。
実は、手首や膝のポジショニングをしている間に腕や足以外の体がどう動くかが、ポーズを楽にするポイントとなるのです。
体全体で動いているという大前提を思い出そう
テーブルポジションから次のポーズに移行するために片足をコントロールしようとして足がつる人は、頭から足先までが繋がってる全身の動きだという、省略されていた大前提を思い出しましょう。
たとえそれが、片足をちょっと浮かせる程度の簡単な動作であってもです。
そうすると、体は無意識に入っていた余計な力みから抜け、頭から背骨のウェーブが自然に起こります。
全身が連動して動ける準備ができて、特定の部分にかかる負担が減り、足がつる確率は下がります。
全身が動いていく様子を一コマずつ描かれるパラパラ漫画のように、頭の中にイメージしてみるのもおすすめです。
まとめ
特定の部分の動きは全身で起こるという大前提を思い出せば、全身でバランスを取る手助けになります。
また、イメージは体の動きそのものを変える力があります。
イメージの力をうまく利用して、特定の部分だけに頑張らせず、全身でポーズがとれる、そんな誘導ができるとステキですね。