全身のコーディネーションを整えるトレーニング法2選
体に染みついたクセが全身のコーディネーションの邪魔をする
前回の投稿で「全身のコーディネーションを整える(あるいは意識する)」とは、頭と背骨の協調性がうまく作用した状態であり、脊椎動物が本来持っている骨格のバランス自動調整能力が発揮できるように促すことだというお話をしました。
子どもはこの自動調整能力を意識しなくても発揮できるものですが、大人になるにつれ子どもと全く同じようには働かないものです。
そこには、成長と共に培われてきた様々な経験が、クセとなって体に影響していることが原因として考えられます。
クセによって体に余計な力が無意識のうちに入り、自動調整能力を発揮できずにいるのです。
全身のコーディネーションを整えるトレーニングは日常生活で簡単にできる
YOGA BASE LABが取り入れているアレクサンダーテクニークは、無意識に行っているクセに気づくためのトレーニングです。
無意識のクセが及ぼしていた体の影響を取り除き、自動調整能力が充分に発揮できるように回復させるのです。
そこで、日常で簡単にできる、自動調整能力を発揮できるように全身のコーディネーションを整えるトレーニングを2つご紹介します。
【トレーニング法1】目線を使って頭を動かすトレーニング
- 顔を正面に向けたまま、眼球だけを動かして右を見る
- そのまま40秒くらいキープして、眼球を正面に戻す
同じ要領で左を見る、も行いましょう。
このとき、ぎゅーっと目に力を入れて見るのではなく、またぼんやり見るのでもなく、しっかり見えている状態にします。
無意識に噛み締めが起こりやすいので、口を軽く開けてもいいですね。
左右を見ることを時間をかけて丁寧に行うと、頸椎の1番と2番の回旋する動きに働きかけます。
振り返る動作が行いやすくなるのはもちろん、背骨の一番上がスムーズに動くことで、背骨全部が連動して動きやすくなるのです。
【トレーニング法2】手指を解放するイメージトレーニング
- 手の平を平らなところにそっと置いて眺める
- 親指と人さし指が広がっていく方向をイメージする
- 次に小指と薬指の広がっていく方向をイメージする
- 最後に中指の広がっていく方向をイメージする
このとき、指を伸ばそうとして力を入れてしまいがちですが、それぞれの指が手首から離れて、伸びた指先は弧を描いて手の甲の方に向かっていくというイメージだけをしてください。
腕の筋肉や神経は首を通して頭と繋がっているので、このような手指を解放するイメージトレーニングは、頸椎から始まる背骨との連動を促し、首周りがスッキリします。
肩こりにも有効です。
まとめ
全身のコーディネーションを整えるというと漠然としたものと感じるかもしれませんが、詰まりがちな首が楽になって、首の上にある頭が自由に動ける状態にあればOKです。
今回ご紹介したトレーニング法はどちらもシンプルで、毎日の生活の中で簡単に実践できるものなので、ぜひ試してみてくださいね。