「余計な力を抜く」ってどういうこと?
私たちは日常的に力を余計に使っている
ふとした瞬間に、「余計な力が入っているな〜」「力んでいるな〜」と思ったことはありませんか?
体の一部が強張っていたり、動きがぎこちなかったり、ピンと伸びて過伸展になっていたり。
その気はないのに、なぜか体に余計な力が入ってしまうことは日常的に起こります。
私たちの体にとって、こんな風に日常的に余計な力を使うことが当たり前です。
しかもそれが習慣となり、今この瞬間に余計な力が入っていることにさえ気づきにくくなっているのです。
余計な力が習慣となるとどうなるのか?
スマホのバッテリーに例えて考えてみましょう。
スマホではメールにメッセージ、スケジュール管理、検索などの調べもの、ゲームなど、短時間に様々なアプリを起ち上げ、並行して使用することはよくありますよね。
いつの間にか、何十種類ものアプリが起ち上げっ放しになっていることも。
起ち上げているアプリのバックグラウンド更新や自動調整機能などがオンになっていると、バッテリーの消耗や処理機能の低下につながるため、必要ない機能をオフにするように推奨されることがあります。
そうすればバッテリーなどの部品の消耗を遅らせ、スマホ本体の寿命を伸ばすことができるようになります。
余計な力を抜くことによる利点
私たちの体もこれと同じことが言えます。
習慣となってしまった余計な力を抜くことができれば、ヨガのポーズなどのアクティビティはもとより、日常の様々な場面で利点があります。
- 筋肉や関節を痛める確率が減り、長時間使える→持久力が上がる
- エネルギーの消耗を抑えられ、今までできなかったことに挑戦できる→動作のクオリティの向上
余計な力を抜くときの注意点
ところで、「余計な力を抜く」という行為をイメージするときにダランと脱力することを思い浮かべる人も多いと思いますが、「余計な力を抜く」=脱力ではありません。
脱力というより、体に張りがあるように「程よい分だけの力が入っている」ということ。
つまり、無意識に多く使いすぎている力に気づいて、その力加減を調整し、全身でバランスが取れているような動きやすい状態にすることです。
そして、それを実践するためには、習慣化した「余計な力」に気づけるようになる必要があるのです。
まとめ
アレクサンダーテクニークの「どんな動作をしても、どんな体勢であっても、頭と脊椎のバランスが取れて動ける状態でありたい」という考え方は、まさに「余計な力を抜く」ことです。
そして力は抜こうと思っても、なかなか抜けないもの。アレクサンダーテクニークを通して、習慣化した「余計な力」に気づくところから始めませんか?