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腕が動きやすくなるように知っておきたいこと②「腕は体の前で動く」

    
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腕が動きやすくなるように知っておきたいこと②「腕は体の前で動く」

二の腕と鎖骨をつなぐ肩甲骨について考えよう

前回の記事では、腕は鎖骨、肩甲骨とつながっていて、腕を動かすとは胸鎖関節から動くことであると紹介しました。
これによって、腕の長さに関する認識が変わったと思います。
引き続き今回は、腕がどこで動くものかについて、肩甲骨と胴体の関係性を中心にお話します。

腕は背中の方に付いていると思ってない?

「良い姿勢が正しい」という固定概念や、「背中をまっすぐに保って」というようなことを言われ慣れていると、腕が自分の体のどこにあるのかを思い違いしていることがあります。
例えば羽が生えたように、腕は背中の方に位置しているというイメージです。このようなイメージで腕を動かしていれば、いずれ肩や背中に負担をかけてしまうでしょう。
そしてこのイメージのポイントが、肩甲骨にあるのです。

腕の真実④ 肩甲骨は肋骨の上を滑るように動く

前回の記事の「腕の真実②」で紹介しましたが、肩甲骨は肋骨と直接、関節を作って付いているのではありません。
肩甲骨と肋骨の間には筋肉があって、肩甲骨は肋骨から浮いたような状態にあります。
つまり、肩甲骨は肋骨に固定されているものではなく、肋骨の上を滑るように動くようにできているわけです。

腕の真実⑤ 肩甲骨は背中と平行に付いているのではない

肩甲骨は逆三角形の平べったい形状から、背中と平行に付いているような感覚がある人が多いようです。
「背中をまっすぐに保つ」という言葉が、それに拍車をかけているのかもしれません。

しかしながら、そもそも胴体の一部である肋骨は丸みを帯びていて、背中もまっすぐなものではありません。
試しに、誰かの後ろに回って、両手を左右の肩甲骨に添わせてみてください。
そうすると、親指側(肩甲骨の内側)より小指側(肩甲骨の外側)の方が、胴体の円周に沿って前の方を向いていることが実感できると思います。
前の記事の「腕の真実③」にあった、肩甲上腕関節は小指側(肩甲骨の外側)にあります。

まとめ

前回の記事の腕は胴体の前側にある鎖骨から始まることと、今回の肩甲骨は胴体の丸みに沿って動けて、前の方を向いていることを踏まえると、腕は背中側よりも、体の前側で動くことに有利な構造であることがわかります。
「良い姿勢」で「背中をまっすぐに」しようとすると、その構造に反して、腕を背中側で動かそうという無意識の意識が働いているのかもしれませんね。

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